2019.07.10 培養部通信
こんにちは美加レディースクリニックの培養士です。
来月は、日本受精着床学会が東京で開催されます。
学会では、各病院の最新のデータをもとに発表が行われています。2016年度の集計では、日本で生まれる赤ちゃんの18人に1人は体外受精児(毎年増加しています)であるほど体外受精は一般的なものになっています。
現在の体外受精は、最新の発表から卵子に極力ストレスを与えない体外受精を行うよう各病院が取り組んでいます。
卵子にストレスを与えないようにする最新の機器では、受精卵に極力ストレスを与えない方法で培養するタイムラプスインキュベーター、ICSI(細胞質内精子注入法)においては卵子に精子を注入する際に細胞膜に対する刺激を極力抑えるPIEZOドライブを使用したICSI、さらに紡錘体可視化システムを利用し卵子の紡錘体を確実に避けてICSIを行うものなどがあります。
当院では上記のタイムラプスマルチガスインキュベーター、PIEZO ICSI、紡錘体可視化システムの全ての最新機器を導入した体外受精を行っています。
下記のアドレス参照(当院の不妊症の治療について)
https://www.mikalady.jp/sterility/index3.html
札幌、北海道各地の不妊治療を行っている病院の中でも、まだまだ上記の最新の機器が導入されていないところもあります。当院院長の方針により患者様が安心して不妊治療ができる環境整備。最新の情報を見極め、一人でも多くの患者様に赤ちゃんを抱いていただけるよう研鑽しています。
5月18日にもメルクバイオファーマ株式会社の全国講演会に培養部から2名の培養士が参加してきました。
全国の各病院から医師、培養士等が招待されての講演会で、規模の大きさも圧巻ですが、講演会での最新情報の内容も今後の不妊治療の発展に期待できるものであったと思います。