医療法人社団いちご会 美加レディースクリニック

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2020.12.08

 

11月のオントナに掲載。妊娠力アップとビタミンÐ

 

こんにちは。院長の金谷美加です。

2020年11月のオントナ「あなたの街のドクターがアドバイス」に私の記事が掲載されました。妊活中の方にぜひ読んでほしいです!

ビタミンÐ欠乏は妊娠力を低下させます。胚移植を行ってもなかなか着床しない「着床障害」の原因にもなります。当院の患者さんに血液検査を行った結果、ほとんどの方がビタミンÐ欠乏の状態でした。ビタミンÐのサプリメントを1日1000単位摂取することをお勧めしていますが、それでも、不足している方も多く、1日5000単位の摂取でやっと正常レベルになる方もいらっしゃいます。現在の摂取量でビタミンÐが足りているかどうかは、血液検査をしてみないとわかりませんので、ご希望の方はスタッフまで。

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ビタミンD欠乏に要注意! 健康維持だけでなく妊娠力を高めるためにも補充が必要

~慢性的に欠乏しがちなビタミンD。サプリメントなどで補充しましょう~

ビタミンDは骨を丈夫にしたり、カルシウムやリンなどのミネラルの維持に大切な栄養素です。不足すると筋肉痛、筋力低下、骨の痛みをおこし、子どもではくる病、成人では骨軟化症などが起こることが知られています。また最近では、免疫力UP、がんや糖尿病、自閉症、冬季うつの予防などにも有効な可能性が報告されています。

また、妊娠しやすい体づくりにも重要なことがわかってきました。近年、ビタミンD濃度が高い人ほど自然妊娠率が高く、体外受精の成績が良好であることが発表されました。また、ビタミンD欠乏だと月経不順になりやすいこと、多嚢胞性卵巣による排卵障害の人にビタミンDを投与すると自然排卵がおきるとも報告されています。

デンマークでは、慢性的なビタミンD不足に悩まされていたため、国策としてマーガリンにビタミンDを強化した時期がありました。その期間は、出産率が夏期で2.15倍、冬季で1.73倍増加したと報告されています。このように非常に重要な栄養素であるにも関わらず、現代人の多くが慢性的欠乏状態にあると言われます。

ビタミンDは、脂の多い魚や卵黄、レバー、きのこなどに含まれますが、食事だけで十分に摂ることは困難で、日光に当たることにより皮膚で合成されます。しかし、現代社会では、屋外での活動の減少や大気汚染、UVカット製品の使用などで、紫外線量が減ったため、十分量を合成できません。かといって長時間、日光を浴びることは危険でもあります。

そこで必要なのは、ビタミンDで栄養強化された食品やサプリメントでの補充です。

サプリメントで補充すべき量は個人差がありますが、通常は18001000単位が推奨されています。

海道のように高緯度に住む人は、冬の日照時間が短く紫外線量が少ないため、よりビタミンD欠乏に陥りやすく、また加齢とともに必要量が増加するので、高齢になるほど多く摂取する必要があります。皮膚の色が濃い方も欠乏に陥りやすいとされます。

ビタミンD欠乏は、血液検査で確認できます。血中25(OH)D濃度が3050 ng/mLが適切で、その維持に必要な量はそれぞれ異なります。「飲んでいるから大丈夫」と思わず、採血で確認することをおすすめします。

サプリメントのビタミンDは天然型のため、かなり多く摂取しても過剰(血中25(OH)D濃度が200ng/ml以上)になる可能性は低いといえますが、高齢の方や肝臓や腎臓に持病のある方は医師に相談することをおすすめします。

 

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